カワウソになりたい

カワウソになりたいなぁ。

高専編入は楽じゃない

高専入学者の約半数が選ぶ編入学ですが、噂で聞いていたことと実際に受けて感じたことは結構違いました。これを見る人は来年、もしくは2年後3年後に編入を受ける人でしょうからそれを踏まえて思うことがあります。

 

高専編入は楽じゃない」です。

 

よく高専のパンフレットや宣伝で「高専は高校生の学部入試に比べて楽に大学に進学することができる」って書かれていますよね。正直何をもって楽と言っているのか考えたことはありますか?誰が学部入試と編入をくらべて楽って言っているのでしょうw

 

特に高専編入が楽ではないと思う理由は「倍率」と「募集人数」です。毎年ほぼ一定人数を取る一般入試と違い、編入学は毎年人数が大きく変わります。昨年まで3倍だった倍率が今年10倍になる例はいくつもあります。(今年の千葉大学がそうでした)。

 

確かに国立大学を同時に何校でも受けることができることは高専編入のメリットです。しかし先輩の言葉で「できるやつはどこでも受かる。できないやつは一つも受からない。」というのがありました。何校も受けられても決して楽ではないです。

本当に勉強できるクラス1~3位くらいの人とごく一部の天才はちゃんと勉強してきた実績があるのでそこまで苦労せずに編入勉強ができると思いますが、今まで学校の試験勉強まで自主学習はせずノート黒板を写して終わり、過去問をやればある程度の成績が取れていた人は本当に苦労します(ぼくです)。

 

旧帝大東工大などの試験問題は今までまともに勉強に向き合ってこなかった人にとってはかなり難易度が高いです。

高専のテストは公式や教科書やノートに書いてあることを適当に覚えて過去問をちょっと解けば8割は余裕に取れるテストでした。つまり定義やその言葉の意味、考え方を学ばなくても高専のテストは解くことができます。

 

この勉強には「問題の意図を考え、基礎を組み立て自分で考えて解く」作業は一必要ありません。なので複雑に固められた編入試験の問題が崩せないのです。

逆行列を解け」と言われたら、多くの受験生は何も考えず教科書通りに余因子行列か交換法を用いて作業のように解きます。

この時もっと良い他の解き方はないか?そもそも逆行列の定義は何か?余因子行列の性質はなんだったか?ということを考えてとく。こういう勉強や研究をする上で当たり前の「考える」プロセスがこなせなくなっています。

 

勉強できるひととできない人の差はこういうところに現れると思います。旧帝大編入試験はこの「考える力」を試してきます。今までの学校の試験勉強と同じように勉強をするとまともに点数は取れません。

先輩やパンフレットで「編入は楽」というのを見た聞いたからといってただ勉強量だけこなしていても痛い目にあいます。「高専編入は楽ではない」ということを頭に入れて勉強をすることをお勧めします。