PowerMac G5にATXを入れたい!その2。
お久しぶりです。前回のその1から半年経ってしまいました。想像以上に新生活とは忙しいもので、気づけば半年も経ちました。
前回の記事では、エポキシ系接着剤でマザーボードの固定まで行いました。
完全に乾いたことを確認して、次に配線を行います。
前面のオーディオ、電源、パワーランプはそのまま使いたかったのでこちらの配線を改造して接続することにしました。
テスターでそれぞれのピンとソケットの位置を確認して行き...
ATX基板に接続できるようにピンソケットケーブルを延長します。
手持ちにあったピンソケットを使ったのですが、できればパソコン用を買ったほうがいいと思います。ゆるすぎてすぐに外れてしまいそうなので。
次に電源周りの組立を行います。
電源はさすがにケースに固定しないといけないため、いろいろな方法を考えましたがこのような治具を使って固定することにしました。
位置や方向はかなり迷いましたが、マザーボードが下まで来ているため後ろに電源を置くと横向きにできない点などを考えて縦方向に設置しました。
規格化されたケースであれば電源のACアウトレット側はケースの外から見えるようになっており、電源ケーブルをさせますが、今回は下のように背面パネルにACアウトレットをつけて中の電源に接続する形をとりました。
おそらくマザーボードとの干渉は大丈夫だと思います。電源をマザーボード寄り(後ろ側)にすると、一般的なケースと違いマザーボードのつく面が逆なことや上段のHDD/CDドライブのスペースによってまざーぼーどが下に来ることによって干渉する恐れがあるので電源の位置は事前によく図ることが重要です。
と、言っているそばから電源のネジと治具のネジが一つ干渉しました。非常に残念。
電源、マザーボードまでつくとほとんど完成です。
HDDなどはAppleのケースのままの位置を使っています。SSDは軽いのでその辺にほったらかしで電源につなげました。CDドライブは買ってないのでついていませんが、市販の5インチCDドライブをつけることもできます。
幅が若干合わずSSDが治りませんでした。泣きたい。
いつも通りに配線を行い完成です。
PowerMac G5にATXを入れたい!その1。
導入
Hackintoshを作りました。
だいぶ昔にHackintoshを作りました。学生の身で高いMacProは買えないけどスペックの高いMacが欲しいと思いHackintoshを作り今まで使ってきました(夢の中の話)。
NVIDIAの公式ドライバも更新されていて、CUDAプログラミングも楽しめる!
しかしずっと不満に思ってきたことがありました。
外から見たら窓じゃん!!だめじゃん!
一般的なハイアマチュアなゲーマーなWindowsなケースです。
これでは電源をつけないとMacかどうかわかりません。
あのMacの洗練されたデザインのケースが欲しい....!
そこでたどり着いたのがPowerMacG5です。
このブログに来た方も同じことを考えているのでしょう!
早速Yahooオークションでケース(中身なし)を2000円で購入しました。
到底2000円でできるようなクオリティの製品ではありません。。。。デザインだけではなく内部の機能性(部品の配置など)や金属加工や溶接などとんでもないクオリティで度肝を抜かれました。さすがApple製品。
早速改造を始めよう!!!
と思いましたが、当時僕は寮暮らしで金属加工をする場所も道具もありませんでした()
それから2年後....
ようやく道具と場所とお金(ここ重要)を手に入れて改造を開始しました。
改造記録
大きな流れとしては
1.前のケースから必要な部品を取ってくる
2.Macの背面をくりぬく
3.背面パーツを作る
4.マザーボードを固定する
5. 配線等
6. りんごの箱でりんごの夢を見る
といった感じです。
PowerMacG5はケースだけではなくマザーボードや電源まですべて独自設計です。自作PCのATX規格のマザーボードとかATX電源とかバックポート(USBとかグラボとか)はそのままではつきません。
そこでまず前のケースから背面のIOパネルをとってきました。
ケースにはかしめてあるだけだったので、かしめの頭を金属ドリルで穴を開けて外しました。このIOパネルをPowerMacの背面につけることでATX規格のマザーボードをPowerMacに取り付ける作戦です。
次にバックパネルを付けるために、PowerMacの背面をレシプロソーで切り抜きます。
適当に長さを測って
ぎやぁぁぁぁあああああ!
いい感じです。レシプロソー恐るべし...!
穴が空いたのでここに合うバックパネルをCADで設計してもらいました。
IOポートだけでなくついでにACインレットと背面ファンも取り付けられるようにしました。長さはMacの寸法とか公開されているわけもないので定規で測っていきました。
外注して2週間後....
とどいた!!!
これにさっき取り外したIOポートとACインレットを取り付けます。
ぴったし〜〜。ファンとケースの干渉や、ACインレットとの干渉などしっかり測ったのでおそらく大丈夫なはず。水冷のラジエータが120mmファンにつくので、ラジエータの干渉など細かく計りました。
次にマザーボードの固定です。
ネジを立てるとかいろいろ考えましたがどれも面倒くさそうなので、エポキシ接着剤を使って六角スペーサを直接つける妥協法を採用しました。
「エポキシ接着剤 最強」をAmazonで検索して購入しました(¥1200)
まず、マザーボードに六角スペーサをネジで固定します。この六角スペーサの高さと基板厚さも、背面パネルを設計する際に考慮しないといけません。
この六角スペーサの端に、先ほどのエポキシ接着剤を塗り、背面パネルを固定することで位置を確定させ接着をします。どうしても、接着剤だと正確にアライニングすることができないので背面パネルを正確に作ることで基板の位置を図ることなく、目的の位置に固定しました。
完全硬化時間24時間以上ととてつもなく待たされますが待ちます。
こうしてバックパネルとマザーボードを固定しました。
長くなったので配線や電源などは次回書きたいと思います。
一旦ここまで!
高専編入は楽じゃない
高専入学者の約半数が選ぶ編入学ですが、噂で聞いていたことと実際に受けて感じたことは結構違いました。これを見る人は来年、もしくは2年後3年後に編入を受ける人でしょうからそれを踏まえて思うことがあります。
「高専編入は楽じゃない」です。
よく高専のパンフレットや宣伝で「高専は高校生の学部入試に比べて楽に大学に進学することができる」って書かれていますよね。正直何をもって楽と言っているのか考えたことはありますか?誰が学部入試と編入をくらべて楽って言っているのでしょうw
特に高専編入が楽ではないと思う理由は「倍率」と「募集人数」です。毎年ほぼ一定人数を取る一般入試と違い、編入学は毎年人数が大きく変わります。昨年まで3倍だった倍率が今年10倍になる例はいくつもあります。(今年の千葉大学がそうでした)。
確かに国立大学を同時に何校でも受けることができることは高専編入のメリットです。しかし先輩の言葉で「できるやつはどこでも受かる。できないやつは一つも受からない。」というのがありました。何校も受けられても決して楽ではないです。
本当に勉強できるクラス1~3位くらいの人とごく一部の天才はちゃんと勉強してきた実績があるのでそこまで苦労せずに編入勉強ができると思いますが、今まで学校の試験勉強まで自主学習はせずノート黒板を写して終わり、過去問をやればある程度の成績が取れていた人は本当に苦労します(ぼくです)。
旧帝大や東工大などの試験問題は今までまともに勉強に向き合ってこなかった人にとってはかなり難易度が高いです。
高専のテストは公式や教科書やノートに書いてあることを適当に覚えて過去問をちょっと解けば8割は余裕に取れるテストでした。つまり定義やその言葉の意味、考え方を学ばなくても高専のテストは解くことができます。
この勉強には「問題の意図を考え、基礎を組み立て自分で考えて解く」作業は一必要ありません。なので複雑に固められた編入試験の問題が崩せないのです。
「逆行列を解け」と言われたら、多くの受験生は何も考えず教科書通りに余因子行列か交換法を用いて作業のように解きます。
この時もっと良い他の解き方はないか?そもそも逆行列の定義は何か?余因子行列の性質はなんだったか?ということを考えてとく。こういう勉強や研究をする上で当たり前の「考える」プロセスがこなせなくなっています。
勉強できるひととできない人の差はこういうところに現れると思います。旧帝大の編入試験はこの「考える力」を試してきます。今までの学校の試験勉強と同じように勉強をするとまともに点数は取れません。
先輩やパンフレットで「編入は楽」というのを見た聞いたからといってただ勉強量だけこなしていても痛い目にあいます。「高専編入は楽ではない」ということを頭に入れて勉強をすることをお勧めします。